どんぐり山行通信HTML版
第204号
至仏山
(しぶつさん2,228m)
2025年8月20日(水)晴
お盆も過ぎたが相変わらず晴れれば猛暑、降れば水害のニュースが流れている。今回はビジター6名(村上さん、中野さん、田中さん、飯田さん、織田さん、増尾さん)を加え、計22名の参加者を得て至仏山へ。ベストシーズンは過ぎたが花の名山だ◆バスは関越道を沼田ICで降り、奥利根ゆけむり街道を進む。マイカーだと戸倉温泉からは有料バス(片道1300円)に乗り換えとなるが、今回のようにマイクロバスだと鳩待峠まで無料で直行でき、何だか得をしたようで嬉しい。鳩待峠の休憩所広場は新しい建物ができ随分様変わりしていた◆登山道に入ると、しばらくは樹林帯が続き、時々真っ赤な実をつけたハリブキが現れハッとさせられる。1時間ほどすると至仏山や笠ヶ岳などが見え出した。森林帯を抜け「原見岩」まで来ると文字通り尾瀬ヶ原全体が見えるようになる。この辺りから登りがきつくなるが、伊藤さんは体調を考慮して引き返すことになった◆岩場を注意しながら登るとやがて稜線にで出る。笠ヶ岳への分岐を過ぎた辺りには湿地帯もあり、オヤマリンドウ、イワショウブ、ウメバチソウなどが花をつけていた。汗を拭きながらひと踏ん張りで小至仏山山頂(Art.2162m)に到着。昼食は至仏山の予定だったが変更してこの場で摂ることに。ただ平井さんだけはこの時間を使って至仏山まで往復し健脚ぶりを発揮◆山頂からの展望はやや霞んではいるが、尾瀬ヶ原を囲むように東側に秀峰燧ヶ岳、北側に景鶴山、南側には鳩待通りが走る中原山が対峙する姿が俯瞰でき、ジオラマを見ているようだ。目を転ずると南方向には上州武尊山と笠ヶ岳、その山麓には「ならまた湖(奈良俣ダム)」も遠望できた◆至仏山に来たからには!と思い、ホソバヒナウスユキソウを探し回り山頂付近でようやく見つけたが、花はすでに終わりドライフラワー状態だった。昼食後は前後分散して下り、ほぼ予定通りにバスへ到着。2千m超えとはいえ暑い一日だったが、この季節ならではの花もあり、気の早いナナカマドは色づき始め、季節の移ろいを感じさせる山旅であった。
(南雲記)
9時過ぎ尾瀬の入口にやってきました
新しいはとまちベースという建物が入口左手で営業していました
右手の古い建物は閉鎖されています。裏手のトイレは使えます
出発前の元気な集合写真を撮りました
山ノ鼻への入口より先の至仏山登山口
最初は樹林帯を進みます
所々でナナカマドが実を付けていたり枝先の葉が色付いています
約1時間で水分補給休憩
階段がベンチ替わり?
進行方向左手が開けてきました
そして原見石付近で至仏山